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大規模リフォームのローンについて

大規模リフォームのローンについて

住宅の大規模なリフォームを検討するにあたっては、
資金計画を立てることも重要な要素となります。

家というのは、やはり他と比べても特別大きな買い物です。
リフォームの場合、もちろんその規模にもよりますが、
土地を買ったり、新築の家を建てたりするよりは少ない資金ですむのが一般的です。
ただし、例えば全面的なリフォームになると、
数百万円から、物件によっては数千万円に及ぶケースも出てきます。
そういった大きなお金を用意するのには、自己資金だけでは難しいこともあるかと思います。

そこで登場するのがローンです。
では、リフォームのローンとしては、どのような組み方がよいのでしょうか?

まず、ローンで思いつくのは住宅ローンと呼ばれる商品だと思います。
各金融機関によってその詳細が異なってきますので、
それぞれの内容をよく確認することが必要ですが、
概ねその特徴としては、長期間で低金利のローンを組むことができます。

ただし、大規模リフォームの計画で
例えば都市銀行と呼ばれる大手銀行で住宅ローンを組もうとしたときには、
注意すべきポイントがあります。

それは、借り入れをするために抵当に入れる建物(担保物件)の評価が
審査に加味されるというところです。
銀行は万が一の貸し倒れを防ぐために、ローンには抵当をつけておきます。
つまり、土地や建物の評価がどうか、というところが重要なのです。

これは単に場所がどこにあるか、というだけではありません。
その土地が再建築できるかどうか、という点を特に重視して評価します。
現在、何らかの建物を建てようとすると、建築基準法という法律の制約を受けます。
所有者が好き勝手に、どんな建物を建てても良いという訳ではありません。

例えば、建築基準法の中には道路に対して2m以上の幅で接していないといけないという基準があり、そもそもその道路自体も、建築基準法上で「道路」として認められる道でなければならないのです。
新たに建物が建てられない土地は「再建築不可」として価値が極端に低くなります。
それに伴って、抵当としてのその土地の価値も下がってしまうという訳なのです。
また、銀行によっては現在の建物が建築基準法に準じた建物なのかどうか、というところまで厳しく審査の対象とすることがあります。

古い建物になれば、当然今の建築基準法から見ると当てはまらない部分が多々ありますし
そもそも建築基準法が存在しなかった時代の建物である場合もあります。
長期かつ低金利の住宅ローンを利用するためには、
自身の収入以外にも審査の対象になるということは知っておきましょう。

また、銀行には通常、リフォーム・ローンという商品も用意されています。
商品名だけを聞くと「なんだ、いいのがあるじゃないか」と思うかもしれませんが、
こちらのローンは通常「無担保」です。
無担保ローンというのは、抵当権の設定がされませんから、とてもいいことのように思えるかもしれませんが、借り入れ金額の上限が小さく、また金利も比較的高くなっています。
自動車などのローンをイメージするとよいかもしれません。
このローンは小額のリフォームには適用できても、
大規模なリフォームにはそぐわない場合も多いのではないかと思います。

住宅ローンが要件的に上手く当てはまらない場合、どうすれば良いでしょうか。
実は、比較的使いやすいローンも存在しています。
それは、リフォーム会社が提携しているローンです。
こちらは、信販会社が中心に展開をしていますが、
それぞれのリフォーム会社の商品に合わせてローンを用意しています。

会社によって取り扱いが異なりますので、もちろん一概には言えませんが、
例えば最長で15~20年、金額の上限が1500~2000万といったケースがあります。
実はこのローン、意外と優れたもので利用しやすいことがありますので、
内容を確認してみてもらえると良いかと思います。

銀行の取り扱う住宅ローンは、ローンそのものに手数料が必要だったり、
団体信用生命保険という万一のときに返済を肩代わりしてくれる保険の保険料が必要だったりと、ローンそのものに手数料などの諸費用が必要になりますが、
提携ローンでは基本的に手数料無料、
団体信用生命保険料はローン会社負担ということが多いようです。
要な年数と金額次第では、返済総額でみると、住宅ローンよりも
実質的に安く借りられることも考えられます。

こういった提携ローンについては、リフォーム会社の担当者が窓口になり、
個別に相談にのってくれるかと思います。

よいローンを選んで組むことも、リフォームを成功させるには欠かせない要素ですから、
メリット・デメリットを把握し、自分にあった方法をしっかり吟味していただきたいと思います。

Kousuke Kitamura

≪大規模リフォームその他の虎の巻はこちら≫
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