全面リフォームを考えるキッカケにおいて
耐震をしたいという理由があります。

では、そもそもなぜ耐震補強をしたいのかとなると
実はその理由はさまざまです。
家の傾きが気になりだした、
窓が閉まらなくなってきたなどから
大きな地震の経験がある、
または、古いからなんとなく恐いからと
人によってさまざまな思い方があります。
故に、耐震補強をしたい度合いというものは
おのずと違ってくるはずです。

しかし、実際の耐震補強の仕方や程度は
仕様で決まっています。
建築基準法で耐震基準が決めれらているので、
お客様が耐震したいという事を聞けば、
その基準を満たすという事が、その方の為になると
自動的に思うことがほとんどでしょう。
となれば、古い家で基礎や構造の状態から、
基準を満たすのに、相当な金額を出さないと、
補強が出来ないということを言われてしまいます。
しかし、そんなお金がなければ、耐震補強工事が出来ないという事で
補強自体を全て出来ないという事になってしまうのです。

その基準に縛られるよりも、その家や家族のさまざまな状況から、
また、思いはいろいろなので、
いろんな補強程度もあっていいのかもしれません。
もちろん、基準通りにすることで、根拠のある安心を得られるので、
正しい補強をすることは重要です。
なんの根拠もなく、補強ですという事では、
本当の耐震に繋がっているとは言えないこともよくあります。
ただ、それを守ろうとするあまり、結果何の役にも立てない提案が
出てくるのはどうかと思います。
本当に、依頼者の事を考えないで、既定の基準だけに縛られて
考え方が偏ることは、やはり違和感があります。
まずは、依頼者の事を出来るだけ共感して、
計画を作ってほしいものです。

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