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一括見積りの落とし穴

一括見積りの落とし穴

住宅の大規模リフォームを計画するときには、まずどの会社に見積りを依頼するのかが大変重要になります。

最近では、一括して見積り依頼をすることができる様なサービスも数多くでてきておりますので、目にされたこともあるのではないでしょうか。
登録されたリフォーム会社に一斉に見積り依頼をし、比較検討することによって安い会社を見つけられるということなのですが、実は大規模リフォームには適していない可能性もありますので、気をつけたいところです。

まず、大規模リフォームには部分リフォームとは違ったノウハウや提案力が必要とされます
そういった技術力や経験などのある会社がその紹介サイトから選定されるのかどうかが分かりにくいというところが問題です。
リフォーム会社紹介サイトは、部分リフォームも数多く取り扱っていますので、大規模リフォームか部分リフォームかという意味での区別がありません。
最終的にユーザーが判断すればよい、というスタンスですので、登録している会社から地域や金額だけで割り振って紹介しているのです。

例えば大手の会社であれば、どこでも問題ないだろう…と考えがちではありますが、例えばハウスメーカーなどでは、自社の建築した住宅のリフォームが必ずありますので、リフォーム部門がしっかりと用意されており、大規模なリフォームの実績も豊富だったりします。
ところが自社で建てていない建物について、技術力があるのか、あるいは良い提案をしてくれるのか、といったところで考えると、それほど実績がないという場合も多かったりするのです。
例えば鉄骨系のハウスメーカーが木造住宅のリフォームに慣れているかどうか、構造補強についての技術力を持っているのかどうか、そこを良く確認しなければならないということになります。

リフォーム会社を紹介するサイトは数多く存在していますが、ほとんどは広告系の会社が運営をされています。
つまり、大規模なリフォームと部分リフォームの内容が驚くほど違っていたり、会社ごとの提案力に大きな差があることをそもそも理解されていないと考えて良いのではないかと思います。

一括見積りというシステムは、得られるサービスや商品がほぼ同じと想定される場合にはとても便利なシステムです
宿泊サービスや不動産、引っ越しなどの分野では、当たり前の様に利用される様になってきているかと思います。
ところが大規模リフォームの場合には、建物の調査をしてからでないと金額は明確に出すことができません
そして何よりも、建物の劣化に対する判断や補強の仕方、より良い暮らしへの提案などによって、金額的にも大きな差が生まれる場合があるのです。
大規模なリフォームの実績が少ない会社にうっかり依頼をしてしまうと、最初に見積りが安いと思われても、工事を始めてから様々な事情で金額が大きく上がってしまったり、工事の段取りが著しく悪く大幅に工期が遅れたり、といったことが起こる可能性が高くなってしまいます。
そしてその間違いは、比較検討する会社をそもそも間違えていた、という最初の部分から始まっていた可能性もあるのです。

つまり大規模リフォームの場合には、メールでのやり取りだけではその内容について判断することは難しく、特に見積りで会社を見きわめることはできません。大規模リフォームの実績が豊富な会社ほど、正式な見積りは現地調査をしっかりした上でなければ出してくれないのです。

大規模リフォームは、金額的にも当然大きな金額がかかります。
またその内容については、家族の将来がかかってくるものになりますので、
見積りの依頼の時点から、まずは良い会社をしっかり探して、その中から慎重に選びたいものです。

Kousuke Kitamura

≪大規模リフォームその他の虎の巻はこちら≫
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