リフォームコンパス

将来の介護に備えた大規模リフォーム

大規模リフォームをしようとする年代は様々ですが、一番多いのは退職前後にされる方々
つまり50~60代となっています。
退職後の生活を見据えながら、その家で暮らしていくために
古くなった家に手を入れて、備えておこうということなのでしょう。
もちろん、将来に備えてのリフォームですから、先々の介護などを視野に入れて…と言いたいところですが、
実際に介護状態を前提としてリフォームの計画をされる方は、実は少ないのです。
というのも、リフォームを計画する段階では実際に体が不自由になっている訳ではなく
そもそも介護についての実感がないことがその理由でしょう。
では、将来の介護に備えて、玄関や廊下に手すりをたくさん取り付けたり、
段差を解消するために、スロープにしたりしておいた方が良いのでしょうか?

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介護リフォームの際には、実際に介護を必要とする人がどういう状態なのかを
ケアマネジャーが見きわめながら、支援の計画を立てていきます。
住宅の改修においてお、介護保険を利用することができ、
20万円(1割自己負担なので、実質は18万円)の補助を受けることができます。
つまり、要介護者にとって何が必要なのか、症状によって変わってくるということになります。
本格的に介護に備えた準備をしておくということになると、
例えば、将来の自分や家族の状態を想像しながら、
リフォームによって手すりなどの準備をしておくということになります。
これは非現実的なのはお分かりでしょう。
健康な間にも、そこにあることで邪魔にならない手すりなどはもちろん問題ありませんが、
例えばスロープなどは、実はゆるやかな階段よりも転倒しやすかったりします。
あくまでも車イスを使う前提で、初めて役に立つ設備だと考えた方が良いのです。

したがって、まだ健康なうちに将来の介護に備えたリフォームを考えるという事は、
実は介護設備を今のうちに用意しておくということではありません
将来設置しようとするときのために、準備をしておくということなのです。
玄関や廊下であれば、いつでも好きな高さに手すりが設置できるように、
壁の中に手すり用の下地を仕込んでおいてもらいます。(ボードの代わりに合板などを使う等)
階段が自力で登れなくなったときのために、階段昇降機が設置できるように、
階段の近くに専用回路の電源を用意しておいてもらうと良いでしょう。
車イスでの出入りも想定して、玄関を少し広い目にしておいたり、
各居室のドアを引き戸にしておいてもらう、というのも有効でしょう。
2階を利用しなくても、1階だけで生活が一通りまかなえるようにしておく、というのも
将来的に介護が必要になった際に、大きな改造をしなくて済みます。

介護保険の住宅改修補助は、18万円分しかありません。
いざ必要になったときに、例えば下地から触ってかかる費用と、手すりだけを取り付ける費用とでは
工事金額に大きな違いが出てきます。
いま考える大規模リフォームのタイミングであれば、下地の材料が変わるだけですから、
ほとんど費用的な差額は発生しません。
介護保険をより有効に、本当に必要な工事にしっかり使えるように、
備えておくことができるかどうか、それはまだ健康的なうちにしっかり考えて
リフォームできるかどうかにかかっているのです。
「あのときに準備しておいて良かった」ぜひそう言えるように、しっかり相談しながら、計画してください。

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