リフォームコンパス

良い担当者を簡単に見きわめる方法

良い担当者を簡単に見きわめる方法

特に大規模なリフォームの場合、たとえリフォーム会社が良かったとしても、その担当者によってリフォームの成功率は大きく変わります

大規模リフォームを成功させるためには、まずリフォーム会社にその実績やノウハウがあることが大前提になります。
というのも、部分リフォームと違って大規模リフォームには、法律のこと・構造のこと・施工体制や品質管理のこと・近隣対策のこと、そして見積りについてのことなど、様々な要素を考えなければならないため、実績やノウハウが無い場合には、トラブルが起こる可能性が非常に高くなってしまう訳です。
(もちろん、どんな会社も小さな工事からスタートしているものですが、大切な我が家をその最初の段階で任せたいか、ということですね。)

しかし、その条件さえクリアさえしていれば安心なのかというと、肝心なリフォームとそこに住む家族のかかわりについては、実はリフォーム会社によるというよりは、担当してくれる担当者によるものが大きな比重を占めることになります
それは、見積りのシステムや構造ごとの判断、施工技術や体制といったものは、リフォーム会社ごとにすでに決められたものになる一方で、自分たち家族の暮らし方や悩み、そしてどの様な生活を求めるのかということを聞いてくれるのは、実際に自宅に来てくれる担当者になるからです。

もちろん、担当者が一人だけとは限りませんし、たとえ訪問してくれたのが一人の担当者だけだったとしても、社に持ち帰って色々と相談や打合せをしてくれているかもしれません。ただし、そこでリフォーム会社に伝わる内容というのは、あくまでもヒアリングをしてくれた担当者の感覚を通してのものになりますから、その人が本当に自分たちのことを分かってくれているかどうかによって、リフォーム会社の提案の方向性が変わってしまうということが起こるのです。

例えば、リビングを広くするために増築をしたい、と希望されていたとします。
お盆やお正月には子供たちがそれぞれ家族を連れて集まってくれるのに、部屋が手狭でみんなで一緒にご飯を食べることができない。庭はあまり使っていないのでそちらに部屋を伸ばせば広いリビングができるんじゃないだろうか…。そう考えてリフォーム会社に「増築をしたい」と希望を伝えます。ところが、特に都心部などでは法律による建築の制限があり、思う様に増築ができないケースは多々あります。
ですから、ただ単に「この人は増築をしたいと言っている」と受け止めた担当者は、結局増築はできないんです、という結論だけを回答として出してくることになる訳です。

一方で、なぜ増築をしたいのかというところまで聞き取ってくれた会社・担当者がいたとします。
もちろん、どんな話を聞いて帰ったとしても、法律に背いて工事を行うことには大きなリスクを伴いますし、会社としてできない場合、その工事はできません。
ところが、家族が集まったときに広い空間が欲しいという要望の本質が分かっているので、それに代わるアイデアを提案してくれる可能性が高くなるのです。
例えば増築をしなくても、隣の部屋との間に全体が開放できるようなタイプの扉をつけて、みんながそろったときには広く使える様にしましょう、という提案をしてくれた場合、本来の目的は違う形で実現され、結果的にリフォームの計画そのものの満足感は大きく高まることになるのです

個々のリフォームの計画自体はいろいろな形がありますから、その見きわめをするのはとても難しいことのようにも思えるかもしれませんが、実は簡単に見分ける方法があります
それは、その担当者の人が自分たちの話をいろいろと聞いてくれるかどうか、ということです。
リフォームを考えた理由は何なのか、不安に思われていることには何があるのか、また現状についての不満はどうか、どの様な暮らし方をしているのか、家族の関係はどうか、どの様な将来をイメージしているのかなど、質問や世間話も含めながら聞き取ってもらえた場合、期待度が大きく上がってくることになります。
そして、そういった質問をしてくれる人は、プランニングにおいても何が大事なのかを分かっていることが多いので、結果的に出てきた提案が期待に沿ったものになっていることが多いのです。

残念ながら、リフォームの業界自体はまだまだ成熟しているとは言い切れません。
いまだに業界の中での大部分は、部分的なリフォームや修繕・取り替えといった工事が中心になっており、「リフォーム」というひとつの区分にされています。部分リフォームと大規模リフォームとで線引きができないためなのですが、その両者では内容が大きく異なるのです
その中にあって、残念ですが要望した通りのものを出してくるだけの担当者が圧倒的多数を占めます。言われたものを出すのが決して間違ったことではないだけに、非常に難しいところですし、押しつけられてもいけないのですが、プロとしての提案を受けながら相談を進めていくのとそうでないのとでは、打合せの結果に大きく差が開いてしまうことは、ぜひ知っておいていただけたらと思います

良い担当者をしっかりと見きわめ、ぜひリフォームを成功させていただけたらと思います。

Kousuke Kitamura

≪大規模リフォームその他の虎の巻はこちら≫
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