アスベストが入ってる?! 大規模リフォーム注意点
アスベストの問題
大規模なリフォームの場合、その多くのケースで解体を伴った工事になります。
例えば、それが仕上げ材と呼ばれる、ビニールクロスやフローリングといった表面的な工事だったとしても
新築でない以上、一定のところについてはめくったり壊したりする工事が必要になります。
そうした際に、気を付けておかなければならないのがアスベスト(石綿)の問題です。
アスベストはその特性から、多くの住宅建材に使用されてきました。
火に強く加工しやすいものだったからです。
鉄骨などの耐火被覆がその最たる例で、実際に規制されるまではあらゆるところで使われてきたのです。
ところが、アスベストには健康被害が出ることが認識されるようになります。
非常に細かい繊維が作業者を中心とした人の肺に入り込み、
そこで中皮腫と呼ばれるガンを引き起こすことが分かってきたのです。
現在では重量の0.1%を超えるアスベスト含有建材の製造・輸入・譲渡・使用などがすべて禁じられています。
さて、アスベスト含有建材ですが、触らずに安定した状態ではあまり影響がありません。
繊維質が飛散することがないからです。
ところが、解体をすると、これが舞い散る恐れがあるのです。
そこで、国はアスベスト含有建材のレベルを3つに分け、処分方法を決めることにしました。
前述の耐火被覆などは、ほぼレベル1、最上級の設定にされています。
これらは建物全体を覆い、専用の機械で粉塵を集めながら宇宙服のような防塵服を着て撤去しなければなりません。
専門業者による作業が必要になるのです。
一般の住宅で一番多いのはレベル3と呼ばれる含有レベルです。
建材の中に数パーセント含まれているなどの、比較的軽微なものを差します。
ところが、専門業者による作業こそ不要ですが、これらも専用の処理方法をとらなければなりません。
湿潤化と呼ばれる飛散防止のための対策と、専用の産業廃棄物処分方法をとるのです。
もちろん、一般の解体に比べて慎重に対処しなければなりませんし、
処分も別になりますから、費用は高くなってしまいます。
ところが、こうしたアスベストの問題を無視して作業されてしまったらどうでしょう?
作業する人の健康被害のことももちろん大事ですし、何より住人の健康を害する恐れがあるのです。
実際にアスベストが入っているかどうかを調べるためには、専門の検査機関にサンプルを送って調査する必要があります。
ところがこの検査にも費用がかかりますから、現在よくおこなわれているのは
「入っているとみなして処置する」という方法です。
年代や素材ごとに使われていた時期などを推測し、怪しいものは適切に処理しておく、というものです。
きちんとしたリフォーム業者は事前にこれらの説明・対策を施してくれます。
逆に、こうしたところにルーズな業者の場合には、特に施主に説明することもなく進めてしまいます。
実際に仕上がりに影響する部分ではありませんが、
大切なことを正直にきちんと対処してくれる会社なのかどうかは、こういったところに現れてくるものです。
もちろん、ケースによりますので、一概に言える部分ではありませんが、
ぜひ事前に説明は聞いておきたいところではあります。
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