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古民家再生時の土間の話

古民家と呼ばれる伝統的工法で建てられた歴史ある建物は
一般的に土間と呼ばれる、床組みがされていない、地面とほぼ同じ高さのスペースがあります。

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昔は玄関からそのまま奥のお勝手・炊事場に通り抜けられるようになっていることが多く
家の居室、座敷とは区別された場所になっていました。
そこには”へっつい”と呼ばれる竈(かまど)が設けられていて
今でいう台所になっていた訳です。
ところが、時代は変わり竈で食事をつくる家はほとんどなくなってしまいました。
床組みをして、普通の部屋としての場所にキッチンを配置して
便利な生活が求められるようになったのです。
ところが、従来土間であったところは、それに合わせて屋根が架けられていることが多いため、
キッチンをそのまま他の床と同じ高さに取り付けしようとすると
部屋の天井高さや梁の高さが、低くなってしまうということが起こるのです。
床の高さを上げるということは難しい工事ではありませんが、
屋根や梁などをもち上げるというのは、大がかり且つ大変難しい工事なのです。

水まわりの位置というのは、外部の排水の位置関係によって
どこでも自由自在という訳ではありませんから、
必然的に元々水まわりのあった位置から近いところになりがちです。
高さの制約がある中で水まわり設備を計画するということは、
よくよく現状を確認して計画をしていかないと、
計画通りにいかないという問題が、工事が始まってから発生することもあり得るのです

工事が始まってから計画した通りに行かなくなるというのは、決して良いものではありません。
それを避けるためには、やはり業者が現状をどこまでしっかり確認してくれているかをよく見ておくことです。
古民家こそ、業者選びはとても重要だということが言えるのです。

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