まるごとリフォーム 定額制のメリットとデメリット
まるごとリフォーム 定額制のメリットとデメリット
近年は「まるごとリフォーム」を謳う会社が増えてきた印象があります。
そしてまるごとリフォームの見積もり方式として、
定額制が採用されているのがその大きな特徴かと思います。
定額制の見積もりとそのメリット
定額制というのは、各部位ごとに予め工事内容を設定して、パック料金になっているものです。
例えば、洋室は床はフローリングを貼り、壁・天井はクロスを張り替え、
出入り口ドアを新設する、外壁は塗装するなど、
工事内容がその材料と共にある程度決まっているのです。
そして住宅の延べ床面積に対して坪(約3.3㎡)あたりいくらという価格設定がされています。
それだけを聞くと、いわゆる一式表記の見積もりと同じじゃないか、
と思われる場合もありますが、
工事内容をあらかじめこと細かく設定されているという点が
単に一式と表記された見積書とは異なります。
価格はパッケージでざっくりしているものの、
前提条件となる仕様の方が明確になっている訳です。
そのため、建築知識に自信がない一般的な顧客や
家全体をリフォームして新しくするというニーズに対しては
逆にわかりやすくなる面があります。
というのも、これまでの建築の一般的な見積もり方式というのは「積み上げ」と言われ、
下地や仕上げ工事の全てを(施工数量×単価)で表現することになります。
例えば、下地の石膏ボードが1枚あたり1000円で
100枚必要になるから100,000円と表記されても、
それがどこにどのように使われるのかは一般の人にはさっぱり分かりません。
そしてそのような部材や施工内容が住宅の中には山ほどある訳です。
見積書は必然的に何十ページにも及び、また会社ごとに表現方法は異なるので、
内容を全て理解するというのは実はとても難しいことになるのです。
その点では、定額制の方がしっくりくるという方も
少なからずいらっしゃるのかもしれません。
定額制のデメリット
では定額制にはデメリットはないのでしょうか?
考えられるのは、あらかじめ決められた仕様というものが、
あくまでも会社ごとに設定されいるという点に注意が必要だということです。
パッケージの価格だけに目がいきがちですが、
その前提条件となる仕様が異なっていると、必然的に価格は違ってくるはずです。
ところが会社にもよりますが、仕様がカタログなどで簡略化されていることがあり、
実際にどこのメーカーのどの商品を使うか、というところまで
細やかに説明されない可能性があります。
例えば外壁塗装の塗料については、メーカーの違いだけでなく
その商品には色々なグレードと性能の違いがあったりします。
弾力性がありひび割れに強い商品なのか、遮熱性能があるのか、
耐候性はどの程度なのか、といったものが分からない場合、
単に綺麗に塗り直すだけ、ということになるかもしれません。
顧客の要望がそれで良いのであれば問題はありませんが、
それでも比較検討の際に違いを明確に把握できるかが大きな課題になります。
次に考えられるのは、
パッケージ内容が顧客の希望する工事と合っているかどうかという点です。
家の状況や経年による劣化度合いなどはそれぞれ必ず異なります。
そのため、パッケージ内容にピッタリ一致する工事を希望している場合問題ないのですが、
異なる場合は思いの外、見積もりが複雑になります。
例えば1軒まるごとリフォームとして全体価格が提示されていたものから、
外壁塗装費用を中止・減額して、
そこに外壁サイディング(外装部材の名前)を張る工事をオプションで加算、
という仕組みです。
元々入っていた外装工事の費用の減額分が適正なものなのか?
オプション金額も一式で書かれていると、それが正しいのか?
といったところは、実は割と分かりにくい表記になります。
そのため、標準仕様と呼ばれる元々のスペックに変更を加える部分が多い場合、
足したり引いたりする項目が多すぎて
思いの外難解な見積書ができあがることも考えられます。
どちらが良いというものではない
定額制、パッケージ型見積もりのメリット・デメリットをご紹介しましたが、
どちらが良いという結論を出すものではありません。
それぞれ会社の特徴として見積もりの仕方を決めているもので、
従来型の見積もりをしている会社に定額制の見積書を要求する訳にもいきませんし、
逆もまた然りです。
定額制の会社であっても、積み上げ型の見積もりをする会社であっても、
工夫をしながら分かりやすくされているところもあるので、
一概に言えるものではないのです。
それよりもむしろ、実際に提案や見積もりの説明をしてもらった上で、
その印象も踏まえて判断いただいて良いものだと言えます。
大切なのは、それぞれに不明な点はどんどん質問をしてみるということです。
ついつい「こんなことを聞くのは失礼なのではないか?」と思ってみたり、
たくさん項目がありすぎて何を聞いたら良いかも分からなくなったりしがちですが、
その場では難しくても、後から尋ねてみたりして確認することは大切です。
リフォーム会社側でも「熱心に渡した見積書を見てくださっている」と感じ、
質問をされても決して嫌な気になったりはしません。
まるごとリフォームや大規模リフォームの場合には、
おそらく金額的にもかなり大きな計画になってくるかと思います。
納得して会社を決めることがとても大切ですので、
見積もりの書式に関わらず、じっくりと相談しながら検討していただけたらと思います。
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