リフォームコンパス

現地調査で会社を見きわめる

現地調査で会社を見きわめる

自分の家の全面リフォームを考えるときに、ある程度年数が経過していると、
「自分の家ってまだ大丈夫なの?」
といった疑問が残ることもあるかと思います。

私たちはこれまで多くのお客様にお会いしてきて、同じ様な質問をされた経験がありますが、
例えば、そこで何も見ずに「大丈夫ですよ」という営業マンがいたとします。
あなたは信用できるでしょうか?
また、その逆も考えられます。
「大丈夫じゃないですよ!危ないですよ!」・・・ますます怪しくなってきますね。
ここで言いたいのは、家が大丈夫なのかどうかは調査してみないと分かるはずがない、ということです。

リフォーム会社はその建物の状況を判断するために、調査を行います。
実はこの調査には会社の姿勢が表れます。
あなたが会社を判断する材料のひとつがそこにはあるのです。

≪全面リフォームの会社選びのコツはこちら≫

一般的によく行われている調査内容について書いてみたいと思います。
すべての会社がやっている、またはやらなければならないという訳ではありませんが、
ぜひ参考にしてみてください。

・建物の寸法測定:
これは文字通り建物の寸法を細かくチェックしていきます。
正確な図面の作成は正確な見積書の作成には欠かせません。
ポイントは調査の担当をしている人(営業と設計を兼ねたことが多い)が
どこを測っているのかをそれとなく見てみます。

柱と柱の間隔をどの程度測っているか、細かな段差まできちんと測ってくれているか、
天井の高さはきちんと見ているか、階段をしっかり測って確認しているか、
開口部(窓やドアなど)の寸法までチェックしているか、

部分工事であっても家全体を測っているか・・・など、
測っている場所というのは、つまり調査している人の関心ポイントですから、
細かく測っていればいるほど建物を正確に把握しようとしているといえるでしょう。

例えば1階だけの工事を考えている内容だったとして、
2階の調査は必要ないんじゃないの?という疑問もあるかもしれません。
もちろん、工事内容によっては必要ないのですが、
例えば1階の工事で間取の変更を計画し、柱を抜いたりする可能性がある場合、
2階からの荷重がどこに掛かってきているのかを知る為には
2階の柱や壁の位置を把握することがとても重要になるのです。
不用意に1階の柱を抜いて壁を撤去した場合、耐震性能が著しく低下する場合も考えられます。
あくまでも家全体をきちんと診断しようとしてくれているのか、
その姿勢が調査には表れると言ってもよいでしょう。

また、家の寸法だけでなく家具の大きさを測ってくれているかどうかも
見ておくとよいポイントです。
リフォームの場合はすでにもっている家具をそのまま利用する場合も多くあります。
そんなお話が出たときにすでにちゃんと寸法を把握していて、
物がスムーズに納まるように設計されていたら嬉しくなるのではないでしょうか。
これは、建物の調査というよりもお客様の暮らし方を知ろうとする内容になりますので、
より良い提案が出てくる可能性が高まるのではないかと思います。

・床下についての調査:
建物を正確に判断するために床下調査は欠かせません。
床下には家に関する多くの情報が隠されているからです。

まず、建物の性能を大きく左右する要素として基礎の存在が挙げられます。
外側から見ることのできる場合もありますが、
外から見たら仕上げがされていて立派な基礎でも、中から見ると単にコンクリートブロックだった、
なんてこともよくあります。

基礎は建物全体の荷重を地盤に逃がすための大切な部材です。
鉄筋コンクリート製なのか、無筋コンクリートなのか、
ブロック基礎なのかそもそも基礎がないのか、
それによって安心できる家づくりに必要な工事内容が大きく変わってきます。
そこをしっかり床に潜って調査した上で、
それを目で見えるように写真を撮って報告してくれるのかどうか、
基礎にひび割れが入っているかどうかをきちんと説明し、
どのような対策があるのか、すべきなのかを教えてくれるかどうか、
床下の湿気がどうなっていて、必要であればこれもどのような対策をすべきなのか、など
床下調査にも姿勢や方法など、会社の信用度が分かるポイントがあるのです。

・屋根調査:
住人がなかなか確認することの出来ない場所、それが床下と屋根です。
それがために悪質な訪問販売業者がいたりする訳ですが。
屋根の調査も重要なポイントです。

知らない間に劣化していないか、雨漏れしている可能性のあるところはないか、
既存の瓦の下地の土はきちんと残っているか、しっくいに異常はないか、
などこれも写真の提出があると安心できる項目となります。
まずは現状のありのままの報告をきちんとしてくれて、
問題があればどう対処すべきか、
調査の段階では客観的に事実を教えてくれるかどうかも大切です。

・耐震性能調査:
古い家の場合、その耐震性が低くなっている場合も多々あります。
現在の建物の耐震性をしっかりと診断・把握し、
地震に備えておくことは昨今の地震の発生度合いをみても重要な要素でしょう。

これは、その場で結果が分かる、という類の内容ではありません。
建物の調査を元に、リフォーム会社は専門ソフトなどで構造の解析をし、
必要な補強工事内容などを加味して提案してくれることになります。
耐震診断や補強計画の作成については、国の補強に関するガイドラインが出ていますので、
それに基づいた計算がされているかが重要となります。
簡単なソフトでも一見診断はできる様に思われますが、
入力する数値や条件などで診断結果は大きく変わりますので、
数値をコントロールされてしまったり、異なる条件で入力されてしまうと、正しい結果は出てきません。

・その他建物の老朽化した箇所のチェック:
外壁のひび割れや基礎のひび割れ、知らないうちに進行していた雨漏れ。
普段住んでいても家の様子を全部把握している人は極めて稀だと思います。
老朽化というものはいつの間にか進んでいるものなのです。
それをどれだけきちんと調べて見つけてくれるかも重要だと思われます。

調査の段階で見落とされた傷みは最悪の場合、
気づかれずに放置されるかもしれませんし、後で見つかったとしても
それによって追加費用が発生する可能性もあります。
家の状態をどこまで正確に見てくれるかはとても大切なことなのです。

・建物の傾きについて:
木造住宅の場合、とくに長い年月を経て建物が傾いていることが比較的よく見られます。
耐震的にも問題があったりしますが、
単純にリフォーム工事としても、家が傾いていると仕上げに大きく影響が出ます。
部屋を傾いたまま仕上げる訳にいかない場合には、それを適切に調整していかないといけません。

まず現状の家がどの程度の傾きなのかを調べ、
きれいに仕上げる為にはどういう工事が必要になるのか、
あらかじめ計画しておかないと工事が始まってから工事的な理由で変更され、
部屋が狭くなって家具が入らなくなった、なんていうことも考えられます。
これも傾きが大きい場合には特に、気をつけておきたいポイントです。

以上、いくつか調査時の注意点や見てもらうべきポイントを挙げてみました。

全体的に、きちんとした工事にはきちんとした調査が必要になります。
打合せの比較的早い段階で行われる「現地調査」ですが、
しっかり見きわめて、会社を選んでいく際の参考にしていきましょう。

Kousuke Kitamura

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