リフォームの注意点
住宅のリフォームを検討する際には、いくつか注意しなければならないポイントがあります。
リフォームはその対象となる範囲が広く、専門分野が分かれる場合もあります。
部分リフォームでの失敗例は内容が細かくなりすぎますので、
ここでは大規模なリフォームを想定してお伝えさせていただきます。
どこに相談するのか
大規模なリフォームやリノベーションと呼ばれる工事の場合、
リフォーム会社には技術力や工事の管理能力、提案力といった様々なスキルが必要になります。
それらが不足している、あるいはない会社に依頼をしてしまうと、
トラブルになる可能性は格段に上がってしまうことになります。
現地調査の不足によるトラブル
特に戸建て住宅の場合、建物の構造やメンテナンスも重要な要素となります。
例えば、依頼されていなかったという理由で屋根や外装の調査をせずに着工し、
工事が始まってから雨漏りが判明した、というケースは少なくありません。
リフォーム会社側ももちろん構造体内部など、
事前に調査できない箇所も多くあるのですが、
着工後に判明した劣化部分は追加工事となる可能性が非常に高いので、
トラブルの大きな原因になることがあります。
仮に事前確認できない箇所があったとして、
劣化の可能性やそれにまつわる概算金額をあらかじめ聞いているのとそうでないのとでは、
その後の対応やリフォーム会社との関係性も大きく変わってくるのです。
工期に間に合わない
リフォーム会社と契約をする際、
その契約書には金額だけでなく工期と呼ばれる工事期間が記載されます。
ただしあくまでも予定として記載されることも多いため、
そこに記載された期日のみで全ての予定を組んでしまってはいけません。
大規模リフォームを手がける会社であれば、
当然のように工程表と呼ばれる工事専門のスケジュール表を作成します。
そしてこれは随時更新されていくものでもあるため、
定期的に工程表を提出してもらい、実際の工事の進捗状況も報告を受けることが必要になります。
一方で部分リフォームでは概ねこの工程表が作成されることはないので、
部分リフォームばかりをやっている会社の場合、提出されないこともあります。
例えば仮住まいをして工事をする場合や、中古物件をリフォームして転居する場合など、
工事に関連したスケジュールが色々とあるケースも少なくはないため、
工事を適切に進めていく管理能力がリフォーム会社には求められます。
設計に関するトラブル
元々使っていた家具や新たに購入したベッドが入らないなど、
住宅の設計に関するトラブルも考えられます。
特に間取り変更をする場合には、部屋の寸法が変わることはよくあります。
例えば同じ6帖と表記されていたとしても、
昔と今とでは壁下地の施工方法が異なったりこともあり、
少しずつ部屋が狭くなっていることも珍しくありません。
またリフォーム会社側からはそういった細かなミリ単位での説明まではされないことが多いので、
住人との感覚にギャップが生じることもある訳です。
またもう一つの要素としては、家の傾きが考えられます。
特に木造住宅の場合、体感として傾いていると思っていなくても、
精密に測ると数ミリの傾きが出ていることはよくあります。
柱の上下でそれだけの違いがあると、例えば壁を垂直に建てようとすると
壁の仕上がり寸法としては狭くなってしまうことになるのです。
これが6帖間の中の話であれば大きな影響は出にくいのですが、
廊下になると話は別です。
廊下が狭くなったことでこれまで使っていた家具が入らず、
クレーンで窓から搬入した、ということも出てくることになります。
家電のサイズも大型化しているものがあり、注意が必要だと言えるでしょう。
もう一つ考えられるポイントとしては、
天井や壁をめくって初めて判明する、既存構造の不具合です。
劣化などは是正を行うかどうかという話になりますが、
ここで言うのは、既存構造を理由として計画通りの施工がそもそもできないというケースです。
抜けると思って計画していた柱が実際には抜けないことが判明した、
といったことは木造住宅では比較的起こります。
例えば通し柱と言って1・2階連続で繋がっている柱などは、
基本的には抜くべきではない構造の柱になりますが、
想定外のところに入っているというケースも無くはありません。
そういった際に重要になるのは、リフォーム会社の技術力と同時に提案力の部分です。
抜けない柱が出てきた時に、どのようにプランを変更すれば使い勝手が悪くならないか、
一緒になって考えてくれることが望ましいでしょう。
この柱は抜けないので仕方がないんです、
とリビングの真ん中に不自然な柱を残されてしまうのか、
それならばとそこを上手に利用した飾り棚を提案してくれるのかでは、
その後の満足度に大きく影響します。
クロスに凹凸がある
これもよくリフォームで見られるトラブル事例です。
新築住宅の場合には、下地までが全て新しくなっているため、
表面の仕上がりについてはあくまで施工精度の問題だと言えるところがあります。
一方でリフォームの場合、必ずしも下地を新しくしないケースがあり、
そうすると下地の凹凸を吸収しきれずに、それがクロスに出てきてしまうことがあります。
現地で人が施工をするものなので、その精度にも限界があり、
リフォーム会社と顧客側との認識のズレがトラブルになることが多いとも言えます。
これもあらかじめ説明を受けているかどうかで大きく印象が変わることや、
凹凸をある程度見越しながらビニールクロスをある程度厚みのあるものにしているかどうか、
また照明器具のレイアウト(壁につけるブラケット照明などは光を横から当てる形になるため、凹凸をより目立たせることがあります)に留意すること、
などでトラブルになるのを防ぐことができます。
着工後の変更には注意
契約をした後でも、着工までの間にも打合せをする項目は多く、
必然的に追加変更が発生することは決して珍しくはありません。
ただし、工事が始まってからの変更はトラブルになる可能性が極めて高く、
特に注意しなければいけません。
・図面の修正が間に合わない
リフォーム工事には多くの人が関わります。
リフォーム会社の中でも窓口になる営業担当者や設計、工事担当などがそれぞれ分かれることもありますし、
現場の方でも工事を取り仕切る番頭や大工だけでなく、
電気、水道設備、ガスなど専門性の高い各業者などがそれぞれ図面を元に工事を進めます。
何か変更があった場合には、もちろんそれが伝達されることにはなるのですが、
タイミングやその頻度によっては現場は混乱し、何が最新のものかすら見失うこともあります。
訂正されないままの図面で施工が進むことは思いの外多く、最も注意すべきポイントです。
・言った言わないの問題が多発
着工後に起こる変更は、しっかりと腰を据えて打合せをしているときばかりとは限りません。
現場で打合せをした際、電話で連絡があった時についでに伝えたこと、
メールで添付していたメモなど、
どちらが悪いという訳ではなく、双方に記憶違いが起こりやすい環境にあります。
リフォーム会社の担当者がしっかりしている場合は、
事細かに打合せ記録を残してくれていたりしますが、
記録の精度も人によって様々で、肝心の内容が記載されていないことも多いでしょう。
そういう意味では、着工前にしっかりと打合せをして内容を詰めておき、
その後にはあまり変更が生じないというのが望ましい姿かもしれません。
職人さんに関すること
リフォームに限らず建築業界は、
実際に施工を行う職人さんだけでは成立しません。
「下請け」という言葉はあまり良い響きがないかもしれませんが、
専門の職種が全て分かれており、工事内容に合わせて柔軟に対応するという意味では
ある意味機能的な構造になっている面も否めません。
一方で、施主が直接発注をしている所謂「元請け」と職人さんが異なるため、
施工内容や約束事がしっかり守られるかどうかは、
リフォーム会社の施工体制や管理能力にかかっているとも言えます。
・安全衛生管理を含め、人員の管理ができているか
元請けとなる会社は、単に工事内容をバラバラにして発注すれば良いということではありません。
その施工内容にも責任がありますし、
職人さんが安全に作業できる環境を整える義務ももっています。
一定規模のリフォーム会社は、安全に関する会合や講習などを定期的に開催し、
職人さん(代表者になりますが)にもマナーや安全面での指導を行います。
そういった環境にない職人さんが現場に入った場合、
必然的な作業音以外の騒音を出したり、産業廃棄物を散乱させたりと、
ご近所に対して余計な迷惑をかけてしまう可能性があります。
また工事をしてもらう側としても、どんな職人さんが入ってくるのか、
少なくとも人の管理はしておいてもらう必要があります。
工事中の事故
住みながらの工事をする際に起こりうることとして、
住人が家の中で怪我をするということが考えられます。
特に夜間に工事の進み具合を長めに行った時に、
床が無くなっていて転倒したり、
床に置かれた道具や資材につまづいて転んだり、
これまで日常生活を送っていたいつもの我が家が
工事現場に変わってしまっていることで残念ながら事故のリスクは出てきます。
リフォーム会社には現場の清掃と整頓を常に心がけてもらうことが大切ですし、
何よりも安全上の問題があることをきちんと施主に伝えていること、
また可能な限り仮住まいをしてもらうようにお勧めするという姿勢が必要になるかもしれません。
工事規模にもよるのですが、「住みながら工事できますよ」という台詞は要注意とも言えます。
どのように工事が進むのか、その間の生活がどのように変化するのかまで説明してもらってはじめて
検討できると考えておいた方が良いでしょう。
盗難に関すること
住みながらの工事、仮住まいによる工事共に、工事中のセキュリティの問題も気をつけておく必要があります。
まず工事中は様々な人が出入りします。
実際に作業を行う職人さんはもちろんですが、資材の手配や確認のために
納材店の人が来ることもあり、おそらく誰が誰なのか分からなくなります。
自宅の中であっても、安易に貴重品を出しっぱなしにしてはいけませんし、
できるだけ家の中に貴重品そのものを置かないようにしておくべきかもしれません。
リフォーム会社側に望まれることとしては、
記録をとって現場への入退場者をしっかりと管理してもらうことと、
帰り際に可能な限り施錠・戸締りをしてもらうことでしょう。
また通常の状態とは違い、外部の工事がある場合にはよく周囲に足場が組まれます。
普段は到達が難しい2階の窓やベランダにも簡単に人が入って来られる状況となる訳です。
中には足場に防犯設備を取り付けたり、センサーで照明が光るようにされるケースもあるため、
心配な方はあらかじめ相談をしておく方が良いでしょう。
つい事前の打合せは間取りや見積りの打合せが主になってしまうので、
併せて確認をしておきたいところです。
また引き渡し後の鍵の受け渡しについても、注意が必要です。
玄関ドアを取り替えるケースであれば、必然的に鍵も新しくなり、
また工事中は工事専用の鍵が使われることになるため、比較的安心ではあります。
ただ玄関ドアを取り替えない場合には、
できれば鍵の交換も見積りに入れておいてもらったり、
工事後速やかに自身で鍵の取り替えを専門業者に依頼する、などが望ましいと思われます。
一方で、セキュリティ面を気にするあまり、
リフォーム会社に様々な情報を提供すること自体に抵抗を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
ただこちらの方は、「良いリフォームを行う」という目的からすると、
決して得策ではありません。
お客様のことが分からないと、リフォーム会社としては良い提案のしようがないのです。
ありきたりな提案で良いのであれば構いませんが、
経験が豊富なリフォーム会社のアイデアを色々出してもらおうとするのであれば、
積極的に自分のこと、家族のことなども話してあげた方が良いでしょう。
その一環として、セキュリティ面にも色々と不安を感じている、ということを
率直に伝えておいてあげると、安心できる説明をしてもらえたり、
保安上の提案もあわせてしてもらえるかもしれません。
工事期間も短く、またその範囲が限定的な部分リフォームの場合を別として、
リフォームにはいくつもの注意すべきポイントがあります。
とはいえ、心配ばかりしていても前には進みません。
リフォームにおけるトラブルをあらかじめ理解しておき、
リフォーム会社やその担当者としっかりと確認やコミュニケーションを取っておくことで、
その多くはトラブルにまで至らないかもしれません。
どうしても新築以上に「想定外」が起こりやすいのがリフォームですが、
「色々あったけどやっぱりリフォームをして良かったね」と
皆で喜べるようなリフォームにしていただきたいと思います。
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