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古民家の耐震リフォーム

古民家と呼ばれる木造住宅は、よく耐震性が弱いと言われます。

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それは、古民家の造りが一般的に壁が少ないことに原因があります。
木造住宅で耐震診断をしようとすると、本当であれば壁の中がどうなっているか、
切り開いて確認をしたり、床や天井をめくって現在の構造を確認した上で診断をしていくことが必要になります。
これを「精密診断」と呼びます。
ところが、リフォームの工事をするかどうかも分からない段階で、
壁や床・天井の解体を伴うような調査というのは、実際には非現実的でしょう。

そこで、国が施策として進めている耐震診断というのは
「一般診断」と呼ばれるやり方になります。
これは、あくまでも調査で分かる範囲のものはデータとして入力し、
あとはある程度の想定を元に家全体の耐震性を診断していこうとするやり方です。
屋根の状態や壁の劣化度など、建物の老朽化も判断材料とするため、
ある一定の調査は必要になりますが、解体をして確認をするということがないため、
工事をするかどうか分からない段階の人でも、気軽に申し込める手法となります。
※自治体によって診断の補助金が出ることがあります。

さて、こうして診断した古民家ですが、
大きな柱と梁や差鴨居と呼ばれる横架材で構成される伝統的工法の建物は
そのほとんどで壁の量が少なく、
昔ながらの襖や障子でのみ隔てられた造りになっています。
そこに壁の量を診断していくやり方は、本来適しているとはいい難い訳です。
実際に今までの各地の地震で
築100年クラスの古民家住宅が、思いのほか倒壊していないことは知られています。
むしろ、釘を使わず緩やかに柱と横架材が接合されていることによって、
揺れるけれど倒壊しない、という建物になっているのです。

もちろん、屋根の重さを軽減したり、壁を強くする工事というのも効果がない訳ではありません。
ただ、元々の造りが一般の木造住宅とは違っていること、
単純に壁を増やすこと以外にも、上手に補強をする方法があるということ、
といった古民家ならではの特性を十分理解した上で提案してもらうプランと、
一般の住宅と同等に単純に壁や基礎を設置して強度を高めようとするやり方とでは
結果としての強度やかける費用などに違いが出てくることも考えられます。
古民家の提案をしてくれる業者には、やはり深い知識と十分な経験が求められる、顕著な例と言えるでしょう。

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