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相見積りは何社が適当?

相見積りは何社が適当?

大規模リフォームを計画する際には相見積りをすべき、というのはよく言われることなのですが、実際には何社くらいに見積りを依頼するのが妥当なのでしょうか。

様々なケースがあるので、一概に言えるものではないとは思いますが、
結論からお話しすると、3~4社くらいが妥当なのではないかと思います。
場合によると少ない様に感じられる方がいらっしゃるかもしれませんし、中には6社・7社と数多くのリフォーム会社から見積りをとり、そこから選ぶべきだと考えられることもあるかもしれません。

しかし大規模なリフォームの場合には、数多くの見積りをとればそれで良いという訳ではありません
まず見積りを出してもらう前の段階でも、かなりの打合せをしなければならない、という事情があります。
部分的なリフォームの場合には、工事する範囲を計測しておけばそれだけで問題はないのですが、家全体のリフォームの様に大がかりなものになってきた場合には、まずは建物をしっかりと調査してもらうことが必要になります。
その調査だけでも2~3時間かかることが多く、見積りを依頼する会社の分だけその調査時間をとってあげなければなりません。

1社の建物調査資料があれば見積りできるんじゃないか、とか、同時に調査してもらえば良い、と考える方もおられるかもしれませんが、建物をどの様に確認し、どう判断していくかという点も会社ごとに異なってくるため、同じ調査結果になるとは限らず、それぞれの見解を聞くことも大切になりますから、調査資料の共有は適切ではありません。
また、各社同時に調査をすると、お客様に対するヒアリングがなかなかできず、結果、要望として出されたものに対する提案やアドバイスなどがリフォーム会社からなかなか受けられなくなってしまうということが起こります。

また打合せとして時間が必要なのは、建物調査の際だけではありません。
その後にリフォーム会社から提案プランが出てくるのですが、特に間取り変更を考えている場合などは、様々なアイデアを含めた提案をしてくれることになります。
特に最近は、メールでやり取りをされる方も増えてきている様に思いますが、提案プランの真意を聞いたり、よりご家族のことを理解してもらった提案に修正してもらったり、という場合には、直接のコミュニケーションは不可欠ですし、1回の打合せで終わりということは少ないのです。

つまり、大規模リフォームの場合には中身の濃い打合せを複数回重ねた上で判断をすることが必要になるため、どうしても数多くの会社の意見を聞くというのが難しくなる訳です。
とはいえ、少なすぎるのも問題があります。
例えば1社だけに話を聞いた場合、最終的にその会社に任せてよいものかどうかを判断しなければなりませんが、たとえ正しく適切な内容で提案をしてくれていたとしても、それを比較して判断する術がないことになり、結果的になかなか判断できない、ということが起こるのです。

また、2社に相見積りをした場合にも、最終判断で迷われる方は意外と多くいらっしゃいます。というのも、2社の間で提案内容が大きく異なったり、見積金額に大きな差が生まれたりした場合に、どちらの会社が正しいのかと判断の決め手に欠けることが多いためです。
片方が十分に納得ができる状況までしっかりした資料や提案を用意してくれ、コミュニケーション面も含めて問題ないと判断できる状況になっていれば問題なく結論を出せるのかもしれませんが、限られた打合せ回数の中でそれを見きわめるのは、実は難しかったりもします。

3社から4社で比較検討をされる場合には、それぞれの会社の姿勢や提案内容をしっかりと見きわめて判断するということが比較的しやすくなる様に思います。
全体としての提案の傾向もひとつの参考になりますし、見積りを比較検討する上でもより安心感が出るのではないでしょうか。
大規模リフォームは工事そのものだけでなく、養生や搬出入、仮設計画、荷物の預かりや助成金申請、そして近隣への対応や保証・アフターメンテナンスと比べておかなければならない部分もたくさんあります。
書類だけではなかなか判断が難しい部分もあるのです。

大規模リフォームの場合には、やはりしっかりと現地調査をしてもらい、打ち合わせをした上で見積りを出してもらうことが大切です。
また、提案や見積りについては、
必ずリフォーム会社の人に説明をしてもらいましょう。
そうすることで単に金額だけではなく、リフォーム会社の担当者の考え方や姿勢などがそのやり取りから見えてくる部分もあるはずです。
全面リフォームの場合には、そういったプロセスがたいへん重要なことだと思います。
そういう観点から、実際に見積りを依頼するリフォーム会社の数は3~4社くらいが現実的なのではないでしょうか。
まずは慎重にその3~4社をどこにするのかが大切なところです。
しっかり選んだ業者の中から、いろんな意味で本当に自分たちのことを考えてくれるリフォーム会社を選んでいただきたいと思います。

Kousuke Kitamura

≪大規模リフォームその他の虎の巻はこちら≫
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